ONENESS OF JUJU/AFRICAN RHYTHMS

アフリカン・リズムス

アフリカン・リズムス

ニューヨークのアフリカ回帰主義のバンド、ワンネス・オブ・ジュジュの75年作『African Rhythms』。これをアフロ・ファンクと言っていいのか分からないけど、スピリチュアル・アフリカへの憧憬と都会的な洗練がうまい具合にかみ合ったレア・グルーヴの傑作アルバムです。
アルバムは1曲目から最高の盛り上がりを見せます。ワサワサしたリズム、大地を踏み鳴らすパーカッション、咆哮するホーン、プリミティブな血がたぎるアフリカン・コーラス、魂を揺さぶる真っ直ぐなボーカル。グラウンド・ビートの祖形となるレア・グルーヴ・クラシック「African Rhythms」。ベースラインが強力なアフリカン・ジャズ・ファンク「Kazi」。ゆったりとしたリズムの上にホーンがユルく乗っかるアフロ・ジャジー・グルーヴ「Tarishi」。ヌルい風が吹き抜けるフュージョン・テイストの「Mashariki」。これらアナログA面にあたる曲の流れはホントに素晴らしいです。
B面の方も、クールに疾走するジャズ・ファンク「Don't Give Up」、シンコペイトするファンク・リズムと掻きむしるワウ・ギターが最高な「Poo Too」〜「Liberation Dues」など、グルーヴをキープし続ける隙のないつくりになっていて、まさにKeep On Movin'なアルバムです。
続く76年作『Space Jungle Luv』は、より都会的な洗練を極めたジャジー&メロウ・グルーヴの傑作。こちらも『African Rhythms』とセットで持っておきたいアルバムです。