LAMONT DOZIER/WORKING ON YOU

ワーキング・オン・ユー

ワーキング・オン・ユー

我が家のレコード棚はアルファベット順に整理しているのですが、その中で「L」のコーナーには特別思い入れのあるレコードが多いことに気付きました。Leon Ware、Leroy Hutsonの2大メロウ・マスターをはじめ、Lou Courtney、Little Beaver、Lowrell、Loose Ends、Lemria、Lonnie Liston Smith…など、さすがにMELLOW、Lが2つもつくだけあります(?)。メロウ系以外ならLyn Collins、Last Poetsなんてのもあります。
こんなくだらないことを考えながらレコ棚を漁っていて、ふと手に取ってみたのがLamont Dozierの81年作『Working On You』。
ジャケがレオンの『Musical Massage』になんとなく似てます。『Musical Massage』が夜の営みとすれば、こちらは朝を迎えた二人…という感じでしょうか。音の方は、タイトなリズムに鍵盤類のメロウな響きが心地よく、曲はもちろん粒揃い、アーバン・ソウルの好作です。
特にB面曲の出来がよく、物憂げなメロウな小品「Interlude」から流れるように展開する、煌めくストリングスと小気味よいリズムのメロウ・グルーヴ「(You Got Me)Wired Up」、この2曲の流れがとにかく素晴らしいです。澄んだ空気の中で静かに情感を開放させる爽やかなミディアム「Starting Over」、ゆったりとしたテンポで切々と歌い綴るスロウのタイトル曲「Working On You」、往年のノーザン・テイストをも滲ませる、珠玉のメロディを紡ぐ流麗なアップ「You Made Me A Believer」まで、アーバン・メロウ・ソウルの決定打と言えそうな名曲が詰まっています。

調子に乗って同時期のラモン関与作を2枚