BLACK SUGAR

stonegroove2005-10-29

かつてないハイペースで更新してます(笑)
ブラック・シュガーはペルーで結成されたバンドですが、その音楽性はアメリカのソウル/ファンクへの憧憬をストレートに感じさせ、それらの要素とラテンの血とのミックスの按配が絶妙です。フリー・ソウル界隈でも人気の高いバンドで、2枚のアルバムは例に違わず激レアです(泣)。たしかCDではベスト盤が出ているのみだと思います(写真は再発盤アナログです。オリジナルではありません)。
これは同名タイトルの1枚目のアルバムで、パーカッシヴなB級ファンクと泣けるラテン・ソウルが味わえるおいしい作品です。冒頭の「IT'S TO LATE」は、哀愁メロのファンキーなラテン・ロックでカ、これは非常にカッコいいです。B面1曲目の「UNDERSTANDING」も同路線のソウルフルなラテン・ロックで、彼らはこのタイプの曲に最も自信を持っていたのだろうと想像できます。
続く「VIAJECITO」は、読めないタイトルからも察せられる通り、ラテン味全開の曲(こういうのをデスカルガと言うんでしょうか?)。ゴニョゴニョいってるムーグみたいな音がファンキーです。
「THE LOOSER」はダウン・トゥ・アースなB級ノリのファンクで、タメの効いたリズムがファンク好きの腰を揺さぶります。「FUNKY MAN」もヒネリのないタイトル通りの下世話なファンク。アメリカのファンク・バンドだったらボツになりそうなC級ファンク(笑)ですが、ペルーの人たちだと思うと微笑ましく感じられ、許せてしまいます。
一方のメロウ・サイドは更にいい曲揃っていて、泣けます。「THIS TIME」はゆったりとした曲調のミディアム〜スロウで、アメリカのファンク・バンドが演るスロウ曲に何らヒケをとりません。
「WHEN YOU'RE WALKING」は鍵盤類のアレンジがダルな雰囲気を演出するラテン・ソウル。哀愁溢れまくるメロに大泣き必至です。日曜日の昼下がりに聴いたら、脱力感のあまり翌日会社休んでしまいそうです(笑)。このバンドのヴォーカルは随分投げやりな歌い方で、イガらっぽい声質なのですが、この手の哀感あるメロに妙にハマってます。不器用な男の哀愁を感じますね。
「WHEN I NEEDED SOMEONE」はトロピカルなラテン・フレィヴァーが美味なメロウ曲。アコギの爪弾きと軽やかなパーカッションの響きが気持ちいいです。
ちなみに2ndアルバムも、「VALDEZ IN THE COUNTRY」や「DON'T YOU WORRY BOUT A THING」のカヴァーを含み、よりオーセンティックなソウル/ファンクのカラーが出たナイスなアルバムです。