TAVARES/CHECK IT OUT

stonegroove2005-10-25

知らぬ間にバディー・マイルス『ALL THE FACES OF BUDDY MILES』がCD化されていてビックリしました。ジョニー・ブリストルのプロデュースで、ジョニブリ・マナーに染まりまくった、ファンには堪らないアルバムですが、個人的にはそれ以上に好きなタバレスの73年作『CHECK IT OUT』を取り上げたいと思います。
タバレスは数多くのヒット曲を持つファミリー・グループですが、僕は彼らについて詳しいことは何も知りません。持ってるアルバムもこの『CHECK IT OUT』1枚だけ。購入動機はもちろん、ジョニー・ブリストル制作だから。タバレス・ファンの方、スイマセン(笑)。
全10曲中、8曲をジョニーがプロデュース。うち5曲はジョニーがペンをとっています。ジョニー全面制作といった様相ですが、けっしてバディー・マイルスのようにオーバー・プロデュース(?)になることなく、ジョニーらしさを十分に感じさせつつも、タバレスの個性をしっかり引き立たせた仕事っぷりです。
加えて、ジェイムス・ギャドソン、ジェイムス・ジェマーソン、デヴィッド・T・ウォーカー、ワー・ワー・ワトソンジョー・サンプルという、ドリーム・チームによる鉄壁のバックアップ。これで悪いはずがありません。
1曲目の「IF THAT'S THE WAY YOU WANT IT」から、その弾むようなメロディとサウンドにグッと掴まれます(が、これはジョニーの作曲ではありません)。「STRANGERS IN DARK CORNERS」は後にジョニー自身も歌った曲ですが、ここではほの暗くスイートな雰囲気に仕上がっています。
このアルバムで最もジョニー・ファンの琴線に触れそうなのが「I'LL NEVER SAY NEVER AGAIN」。心弾むメロディといい、ジワジワ高揚感を煽るような展開といい、これぞ典型的ブリストルサウンド(と言うと意味が違って聞こえますが)。
ダニー・ハサウェイも歌ったビリー・プレストンの「LITTLE GIRL」のカバーは、ゴスペルっぽさも感じさせる重厚な雰囲気ですが、これもなかなか良い出来だと思います。
その他も佳曲ばかりで、アルバム1枚通して楽しめる作品です。