KOOL&THE GANG/MUSIC IS THE MESSAGE
- アーティスト: Kool & The Gang
- 出版社/メーカー: Polygram Records
- 発売日: 1996/09/24
- メディア: CD
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クール&ザ・ギャングの最高傑作は『WILD AND PEACEFUL』というのは衆目の一致するところでしょうし僕もそう思いますが、個人的にはそれ以前の作品、なかでもヤクザなファンク魂を荒々しく叩きつける『LIVE AT THE SEX MACHINE』や、完成度を増しながらも路地裏のすえた臭いとユーモアを感じさせるストリート・ファンク『MUSIC IS THE MESSAGE』あたりが好きです。
本作はクールの4作目(スタジオ録音としては2作目)にあたります。アルバム・タイトルは後の“peace&universe”なメッセージ性を既に感じさせますが、実際には大上段に構えたところはあまりなく、のちのクールには無いバカっぽい雰囲気もあります。
1曲目のタイトル曲から快調にとばし、その勢いはアルバムの最後まで持続しています。2パートに分かれる「ELECTRIC FROG」は、電気蛙の名の通り(?)ビヨビヨと不思議な電子音が鳴っているバカ・ファンク。こういうの大好きですね〜。パート2の方はビヨビヨしながらもフルートがクールに絡んできて異様にカッコいいファンクです。「FUNKY GRANNY」も陽気なバカ・ファンクで、ファンキー婆さんというタイトルからしておバカ全開で笑えます。エブリデイ・ピープルというバンドがカバーしてました。
「SOUL VIBRATIONS」はホーンズが盛り上げるワサワサとした感じのファンク。「LOVE THE LIFE YOU LIVE」も2パートありますが、こちらはバカっぽさは微塵も無い疾走感あふれる粋なストリート・ファンク。以前取り上げたブラック・ヒートもカバーしてました。
一方、「STOP,LOOK,AND LISTEN」「BLOWIN' WITH THE WIND」はジャジー・メロウなムードたっぷりの曲で、クールのもうひとつの魅力を味わうことができます。
この2作後の『WILD AND PEACEFUL』で、クールはスライに替わってファンク・バンドの頂点に立つことになりますが、彼らが台頭しはじめた頃の作品である『MUSIC IS THE MESSAGE』もやはり忘れてはならない重要作だと思います。