EXIT 9/STRAIGHT UP

ストレイト・アップ

奇しくもサバービア掲載盤が続きます（笑）。ブランズウィックの傍系レーベルBRC発のレア・ファンク・アルバムですが、数年前に国内でCD化（快挙！）されました。僕は10年ほど前に結構安値でオリジナルを入手していたので、心中複雑なものがありましたが（涙）
ともあれ、このアルバムは荒削りで勢いのあるファンクに打ちのめされる傑作です。適度なB級感と路地裏感が、かえって好き者の心をくすぐります。
ファンク曲はどれも完成度高く、ギターとベースが突進し、ぶ厚いホーンの濁流に呑み込まれるようなタイトル曲や「Jive man」、「Miss funky fox」はクール＆ザ・ギャングにも負けてません。インストの 「Rhapsody in funk」、「M.F.B」も熱いファンク魂が迸っています。「Fly」も他曲同様、疾走感溢れるカッコいいファンクですが、フリー・ソウル界隈でも人気がありそうなグルーヴィーな曲です。
2曲あるスローは、個人的にはあまり好みではないのですが、暑苦しいファンクに挟まれて、いいアクセントにはなっています。
当時10代のメンバーを中心に録音されたというのも驚きですが、若さゆえの眩いばかりの輝きを感じます。この一枚きりで終わった彼ら、欲を言えば数年後に成熟したバンドとしての姿も見てみたかったような気がします。