JOHN VALENTI/ANYTHING YOU WANT

stonegroove2005-10-01

ジョン・バレンティは、モータウンからアルバムをリリースしていたPUZLLEというバンドに所属していた白人ソウルマンです(PUZLLEは未聴です…)。この『ANYTHING YOU WANT』はバンド脱退(解散?)後のソロ・デビュー作で、AOR方面でも傑作の誉れ高いブルー・アイド・ソウル作です。
一聴して、スティーヴィー・ワンダーから大きな影響を受けていることが分かります。ワウ・ギターやクラヴィネットを効果的に使ったアレンジメントや楽曲そのものの雰囲気、ジョンの歌いまわしもスティーヴィーを思わせる部分が多々あります。
タイトル曲や「WAS IT SOMETHING I SAID」、「THAT'S THE WAY LIFE GOES」あたりは、かなりスティーヴィー・ライクなグルーヴィー・ソウルで、'70s ソウル好きであればこの辺はど真ん中だと思います。
フリー・ソウルでも人気の「WHY DON'T WE FALL IN LOVE」は、こみ上げ系(笑)の高揚感溢れる展開が素晴らしい、このアルバムのベスト・トラック。
一方、白人ならではのポップ感を感じさせる曲もあり、このあたりはソウル・ファンの評価の分かれるところかもしれませんが、「I WROTE THIS SONG FOR YOU」や「HIGHER & HIGHER」など、そのメロディ・楽曲の普遍的な魅力は聴く人を選ぶものではないと思います。
AORファン、フリー・ソウラーだけの宝物にしておくには勿体ない、ソウル好きにも是非聴いてほしいアルバムです。