ALBUM OF THE YEAR 2005〜番外編〜

2005年のベスト・アルバム番外編ということで、今年リリースされた再発・編集モノ&今年初聴の旧譜から10枚選んでみました(順不同)。こちらは新譜とは違って、候補が沢山ありすぎて絞りきれません(笑)。

Vicki Anderson/Mother Popcorn:The Vicki Anderson Anthology

アンソロジー(マザー・ポップコーン)

アンソロジー(マザー・ポップコーン)

英SOUL BROTHER編纂のベスト盤。JBファミリー最強の女声シンガーは、マーヴァ・ホイットニーでもリン・コリンズでもないことをハッキリと分からせる素晴らしいアルバムです。ファンク世界遺産の「The Message From The Soul Sisters」「Super Good」はモチロンのこと、近作の「Home Is Where The Hatred Is」までカッコいい曲目白押しです。

David T.Walker/On Love

76年 Ode Record オリジナル盤を購入。数枚あるデヴィッド・Tのリーダー作の中から、手始めにこのアルバムを購入した理由は、お察しの通りジャケットです(笑)。いや、それにしてもデヴィさんの艶やかなフィンガー・プレイは官能の極み。加藤鷹も敵いません(失礼)。ミニー・リパートン「Lovin' You」のぐしょぐしょにエロいカヴァーにメロメロになっちゃいます。

Nite Liters

70年 RCA オリジナル盤を購入。今年はナイト・ライターズのアルバムを数枚購入しましたが、これは当ブログでもご紹介済みの1st。シャープなリズムとスリリングなファンク・サウンドがせめぎ合う、レア・グルーヴ感満点のアルバム。

Nite Liters/Analysis

73年 RCAオリジナル盤を購入。こちらは5枚目のアルバムになりますが、パーカッションがグルーヴを鼓舞するラテン/アフロ色の濃いファンク・サウンドを聴かせてくれます。個人的には彼らのベスト・アルバムだと思います。

Johnny Bristol/Free To Be Me

フリー・トゥ・ビー・ミー

フリー・トゥ・ビー・ミー

Dizzareからの再発盤CD。81年作ということであまり期待せずに聴いたのですが、これがかなり良い出来。80年代のタイトなリズムの上でも、ブリストル・マジックは健在です。雰囲気としては、レオン・ウェアの79年作『Inside Is Love』に似た、ライト・メロウでダンサブルな感じ。「Rosebud」みたいにキザに振舞っても決して厭味にならないところなんか、生来の伊達男っぷりを見せつけてくれます。

Manzel/Midnight Theme

Midnight Theme

Midnight Theme

ケニー・ドープ主宰のレーベル、Dopebrotherからのマンゼルのベスト盤。このマンゼルという人についてはよく知らないのですが、これは現代的な質感も併せ持った70'sジャズ・ファンクサウンドがツボを突きまくる極上盤。ケニー・ドープがいちいちリミックスでクレジットされてはいますが、あまりイジったような形跡は見られません。

Lloyd Price/Music,Music

ミュージック・ミュージック

ミュージック・ミュージック

P-Vineからの再発盤CD。76年作ですが気分は『What's Going On』。フォロワーと言ってしまっては身もふたもないし、習作の域は出ないようにも思いますが、「What's Going On」を起点とするメロウ・ソウルに魅せられた者にとっては否応無く反応してしまうシロモノ。

Full Moon

フル・ムーン

フル・ムーン

ドリームスビル・レコーズからの再発盤CD。AORフュージョンの名盤として知られているそうですが、タイトなリズムを刻むファンクあり、「Malibu」「Midnight Pass」といった夏っぽいグルーヴィーなナンバーもありで、全編ソウルフルで気持ちのいいアルバムです。フリー・ソウル界隈で人気が高いのも頷けます。

V.A/Routine Funk

ルーティン・ファンク(1)

ルーティン・ファンク(1)

このRoutineシリーズ、初めて買ったのですが、イイですね〜。P-Vineのカタログから選りすぐりのジャズ・ファンク〜グルーヴィーなソウルを気持ちよく聴かせます。曲間に入るギル・スコット・ヘロンのリーディングにも聞き入ってしまいます(意味は分かりませんが)。それにしても、今年もP-Vineさんにはお世話になりました。

Dred Scott/Breakin' Combs

BREAKIN COMBS

BREAKIN COMBS

エイドリアナ・エヴァンスのプロデューサーにして夫の、90年代中頃にリリースしたアルバムの再発。当時持ってたCDは手放してしまっていたので、個人的には待望の再発でした。ジャズネタのサンプルを駆使した古きよきヒップホップ。やっぱあの時代はよかったなぁ〜、と感慨にふけってしまいます。ボートラ曲はほとんどエイドリアナの曲になってますが(笑)、悪いわけがありません。

思いつく限りで挙げてみましたが、他にも抜けてるものありそうだな。
今年も数多くの素晴らしい音楽に出会うことができた良い1年でした。今年の更新は今日が最後になりそうですが、当ブログにお付き合いいただいた方々、ありがとうございました。来年もよろしくお願いします。