CURTIS MAYFIELD/LIVE!

Curtis Live (Dlx)
このアルバム大好きです。まぁ、70年代前半にリリースされたカーティスのアルバムは全部好きなんですが、その中でもこのライブ盤はTOP3に入りますね。
71年に発表されたソロ2作目。ダニー・ハサウェイのライブ盤のB面と同じ、ニュー・ヨークのビター・エンドというライブ・ハウスで録音されています(アイズレー・ブラザーズもここでライブ盤を録音してます)。小じんまりとした空間で小人数で演奏してる感じは、確かにダニーのライブ盤とよく似た雰囲気を持っていると言えます。
ニュー・ソウル三種の神器(?)、ワウワウ、パーカッション、ストリングスは、カーティス・サウンドの特徴でもありますが、このライブ盤では当然ストリングスは入ってません。そのせいか、スタジオ録音以上にワウ・ギターとパーカッションが目立っています。
タイトなバンド・サウンド、ストイックかつクールなグルーヴ、艶やかなカーティスのファルセットが折り重なった、枯れた情感のビター・ソウル。1曲目の「MIGHTY,MIGHTY」は、トグロ巻くグルーヴとマスター・ヘンリー・ギブソンのパーカッションが文句なくカッコいいファンク。他にも、疾走するベース・ラインに引っ張られる「WE'RE A WINNER」、硬いドラムスがキメまくる「CHECK OUT YOUR MIND」、ワウ・ギターが印象的なハード・ボイルド・ソウル「GYPSY WOMAN」など、グルーヴ感たっぷり。
一方、スロウ曲ではカーティスの艶やかなファルセットが一際映える。カーペンターズのヒット曲を見事な解釈でカバーした「WE'VE ONLY JUST BEGUN」、インプレッションズの感動的なゴスペル・バラッド「PEOPLE GET READY」、神々しさすら感じさせるスウィート・ソウル「THE MAKING OF YOU」など、カーティスのボーカルが見事な説得力を持っている。
このクールなグルーヴに、夜一人でじっくりと浸っていたい、そんな素晴らしいアルバムです。